概要

目的・目標・戦略・戦術の順に物事を考えることによって、一貫性のある行動を計画することができます。

各論

目的と目標

辞書上の目的と目標

目的

1. 実現しようとしてめざす事柄。行動のねらい。めあて。

2. 倫理学で、理性ないし意志が、行為に先だって行為を規定し、方向づけるもの。

デジタル大辞泉 「目的(モクテキ)とは」 小学館

とりわけ、“行為に先だって”“方向づける” が重要だと思います。目的は行為の上位概念であり、方向性を決めるものだと言えます。

目標

1. そこに行き着くように、またそこから外れないように目印とするもの。

2. 射撃・攻撃などの対象。まと。

3. 行動を進めるにあたって、実現・達成をめざす水準。

デジタル大辞泉 「目標(もくひょう)とは」 小学館

“そこに行き着くように”“そこ” は目的だと言い換えられそうです。目的が方向性を決定し、目標はその方向から逸れないようにするためのものだということです。

目標は大別して 2 つの意味があります。一つは “射撃・攻撃などの対象” で、もう一つは “実現・達成をめざす水準” です。一般的に目標は後者の意味で使われることが多いかと思います。例えば、「我々の目標は月間 100 万 PV を超えることです。」とか「私の目標は東京大学に合格することだ。」とかです。

一方、目標を英語で言い換えてターゲット( Target )と言う場合は前者を指すことが多いように感じます。例えば、「弊社のターゲット層は東京在住の 20 代後半の独身男性です。」とか「anan は若い女性をターゲットにした雑誌です。」とかです。

ビジネス文脈の目的と目標

目的とは、達成すべき使命のことであり、戦略思考の中では最上位の概念です。目標とは、その目的を達成するために経営資源を投下する具体的な的のことです。

森岡 毅 (2016). USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門 KADOKAWA

少し抽象度を下げます。目的は “達成すべき使命” のことで、目標は目的を達成するために “経営資源を投下する具体的な的” のことです。

全日空から転籍されたピーチの井上慎一社長と創業当時にお話しさせていただいた際、筆者からの「ピーチは何のために存在する会社なんですか」という不躾な質問に対して、井上社長は「よくぞ聞いてくれた」という表情をしながら、ゆっくりと「それは戦争をなくすためですよ、山口さん」と即答されていました。 格安航空会社と世界平和とはそう簡単に結びつきません。当惑する筆者に対して井上社長は次のように説明してくれました。「過去には日本とアジアの国々とのあいだで不幸な出来事がありましたね。ああいうことを二度と起こさないために、友達がいろんな国にいるという状態にしたいんです。そのためには若いうちからどんどん外国に出て、いろんな文化に触れ、たくさんの人と知り合ってほしい。ではどうするか? 財布の軽い若い人でも乗れて、いろんな国に行ける、そういう航空会社が必要なんです。ピーチはそれをやるんです」

山口 周 (2019). ニュータイプの時代 ダイヤモンド社

ピーチ・アビエーションの目的は “世界平和” で、目標は “財布の軽い若い人” です。

戦略と戦術

辞書上の戦略と戦術

戦略

1. 戦争に勝つための総合的・長期的な計略。

2. 組織などを運営していくについて、将来を見通しての方策。

補説) 具体的・実際的な「戦術」に対して、より大局的・長期的なものをいう。

デジタル大辞泉 「戦略(せんりゃく)とは」 小学館

計略

目的が達せられるように前もって考えておく手段。また、相手をだまそうとするたくらみ。はかりごと。策略。

デジタル大辞泉 「計略(ケイリャク)とは」 小学館

戦術

1. 戦いに勝つための個々の具体的な方法。

2. ある目的を達成するための具体的な方法・手段。

デジタル大辞泉 「戦術(せんじゅつ)とは」 小学館

目的、目標、戦略および戦術のフレームワーク

結論

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